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「すっごい…」
王都は僕が予想していたよりも賑やかで綺羅びやかだった。
そんな都の風景に圧倒されていた僕は、ハッと我に返り地図を見つめる。
「えーっと…王立学園は…ここを真っ直ぐ?あれ?右かな?うーん…」
僕は地図を見てもどう進めば良いのか解らず、最終的に道を歩いていた女性に訪ねた。
「あの…王立学園まではどう行けば良いのか解らないんだけど…教えて貰えませんか?」
すると頬を少し赤らめた女性は「宜しければご一緒しますよ。」と言って学園まで案内してくれた。
僕は案内してくれた女性に「ありがとう。とても助かりました。」と笑顔でお礼を言うと、女性は「い、いいいえ!お役に立てて良かったです!」と言って顔を覆い隠しながら走り去ってしまった…
僕…何か失礼な事言ったかな…
僕は少し首を傾げると、今度会ったら謝罪しよう…と思った。
そして振り返り立派な建物、王立学園を見つめ、自分の両頬を勢い良く叩いた。
「よし!今日から三年間、僕はただの男爵令嬢(男装中)として生きる!」
僕はそう気合を入れて学園の敷地に足を踏み入れた。
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