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『パシャァ!パシャァ!』
「お〜いいねNAO次、手、こう。あーそうそう。遠く見る感じで〜そう、セクシーに〜」
『パシャァ!パシャァ!』
見渡す限り真っ白なセットの中に、ポツンと置かれた小さな椅子に座り、カメラに視線を送る。
今は雑誌のインタービュー記事の個人撮影中だ。
「いやぁ……毎回本当にたまげるわ。顔面最強過ぎ」
「ははっ、なんですかそれ」
「あっ、ちょっと待って!今の笑顔もう一回!」
『パシャァ!パシャァ!パシャァ!』
「NAOくんってさ、こっちの指示に従順だから、なんて言うのかなー、欲しい表情をすぐくれるって言うか!
AKIとかSUGURUだとさ、言う事聞かない、聞かない。撮影は終わらない、終わらない」
「まぁ……それは想像できるかも。AKIは感覚で生きてるし、SUGURUは複雑な奴だから……」
「あははっ、さすがKnightの長男ね。弟たちの事、よく分かってること!
……あ、でもここで私が愚痴ったことは2人に内緒よ?」
「大丈夫ですよ、言いませんよ〜」
そう言いながらクスクスと笑い合っていた時だった。
大きなカメラに照明の機材の奥から、
「え〜?何の話?もしかしてマネージャーにも言えない話?」
と、大内マネージャーが顔を出した。
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