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3 花純の危機
俺は彼女を呼び出して、何をしようというのか。自分でも分からなくなって、自問自答をしていた。俺の目的は、あの女とキスだけでなく、一発やる事だ。その事を工藤に相談すると、面白がって協力をしてくれた。
「あんなチビ、二人で掛かればやれるよ!俺が女を捕まえているから、スカートだったらためらわずにパンティーを脱がせ。俺は大声を出さない様に口をふさいでおっぱいを頂くから、おっぱいをいじるぐらいは良いよな!それから脚を広げて、お前の物を突っ込んでやれば、女は悲鳴を上げて喜ぶぞ!」
工藤はそう言うが、そんなに簡単に行くとは思えなかった。しかも、強姦、レイプではないか。それを問い質すと、
「ちょっと大げさに言っただけだよ。犯罪にならない様に、仕返しができれば良いんだろ。脅かすだけで、上手く運んでキスとおっぱいぐらいは触れよ。」
と言われ、俺は勇気づけられた。
その晩、俺と工藤は公園のベンチに座って、彼女が来るのを待った。しばらくして、彼女が一人でやって来た。工藤と目配せをして、彼女に話し掛けた。
「坂上さん、よく来てくれたね。嬉しいよ!彼は俺の友達だよ。」
「こういうのは、困るんですけど。私は松山君とは付き合う気も、会う気もありません。付きまとうのは止めてもらえますか?」
いつもの彼女とは違い、はっきりとした物言いだった。
「そうなんだ。じゃあ、仕方がないか。」と言うのを合図に、工藤が彼女の腕を後ろから取った。俺はキスしようと顔を寄せたが、彼女は下を向いていて唇をとらえる事ができなかった。ならばと、彼女の胸に手をやってつかもうとしたが、小さ過ぎて感触を得られなかった。すると、彼女は拘束を振りほどいて逃げ、そこに4人の女が立っていた。
「F高の松山君とそのお友だちだよね。嫌がっている女の子に、こんな事をしていいのかしら?」とその中の見覚えのある一人が言うと、「ストーカー?痴漢?警察を呼ぼうかな。」ともう一人が迫ってきた。
「僕たちは何もしてないよ!花純がいけないんだよ!」
「花純が何をしたの?何かしようとしたのは、あんたたちでしょ!」
俺はこの場から逃げるしかないと思っていると、工藤は既に逃げていた。
「待ってよ!証拠の動画は撮ってあるから、学校に送ろうか、家に送ろうか?あなたたちにとっては、警察より怖いんじゃないの?」
俺は観念して謝り、彼女達の要求する誓約書を書かされた。
それからの俺はびくびくしながら過ごし、女の子とはしばらくは関わらないと決めた。
花純の独り言
あー怖かった。杏達4人がいてくれなかったら、私は犯されていた。胸はあいつに触られたけど、キスもさせなかったしバージンも守る事ができた。何で男は女の子を乱暴に扱うのかな。女を服従させるのが男の本能だというならば、絶対許せない。男って、本当に嫌だ!
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