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4 翔之介と高梨華
真莉愛が俺の家に来た時、俺の配慮のない一言で彼女を傷付けてしまった。真莉愛を失いたくないと思い、何度も謝罪のメールを送ったが、返事はなかった。正月も過ぎ、真莉愛と会えない寂しさというより、セックスできなかった事が口惜しさとして残っていた。俺にとっての初めてのキス、彼女の胸の感触を思い出しながら何回も自分を慰めていた。
冬休みの終わりが近付いていたある日、メールが来たので真莉愛からだと思ったら、1年生の女子マネの高梨華からだった。話したい事があるから会えないかというメッセージだった。俺は暇を持て余していたので、即承諾した。
指定された場所はファミレスで、そこに行くと高梨が手招きをしていた。
「先輩、忙しくなかったですか?急にごめんなさい。」と控えめな態度だった。
「いや、正月は暇で仕方なかったから、呼び出してくれて嬉しいよ。」
「実は話というのは、先輩は南真莉愛先輩と付き合っているんですよね。」
俺はどう答えようかと迷ったが、つい会えない腹立たしさに嘘を付いた。
「去年までは付き合っていたけど、別れたんだ。それがどうしたの?」
「そうなんですね。それなら話がし易いや、私と付き合って下さい。」
ストレートな告白に驚いたが、予期していなかった訳ではなかった。高梨の良くない噂は聞いていて、中学の頃から男関係は派手だったという。好きになった男にはすぐやらせるという噂になっていた。真莉愛の事が頭をかすめたが、俺の性欲は我慢できない所に来ていた。
「俺が好きなの?俺で良ければ、いいよ。」と答えていた。
二人でファミレスを出て、向かった先は漫画喫茶だった。
「漫喫?俺、入った事がないけど、大丈夫?」
「ここは二人切りになれる場所ですよ。先輩、楽しい事しましょ!」
高梨は馴れた様子で受付を済ますと、ペアの部屋に案内された。ドリンクバーで飲み物を取り仕切りの中に入ると、そこは狭い空間だったが、二人掛けのソファーが置かれていた。俺は何故かどきどきしていると、高梨が抱き付いてきた。小柄な彼女は真莉愛よりも身体は未発達だったが、抱き心地は良かった。
「先輩の事が、ずっと前から好きでたまらなかった。真莉愛先輩と付き合っていると聞いてショックだったけど、もう離したくない!好きにしていいよ!」
彼女はそう言いながら、キスを求めてきた。俺はそれに応えるように、彼女の唇にキスをした。数分間経ったところで、彼女の手が俺の手を取って胸の膨らみに導いた。真莉愛に比べて乳房は小振りで、まだ少女の硬さが残っていた。
「先輩、初めてじゃないんでしょう。私もそうだから、遠慮しないでいいよ!」
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