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6 真莉愛の怒り
真莉愛に会えないまま、3学期が始まった。高梨華は頻繁にメールをしてきて厄介だと思い、二人の事を部活では内緒にしておこう、お互いに今まで通りの関係を通す事を約束させた。久しぶりの部活動に行くと、高梨は休んでいた。これまでにも休みがちで、1週間の半分くらいしか出ていなかった。俺にとっては好都合で、真莉愛の姿を探した。彼女は部室の横で、記録簿の整理をしていたので、近くに寄って話し掛けた。
「マリ、この間はごめん!今日部活が終わってから、話ができないかな?」
「そうだね、このままじゃ中途半端だね。いいよ、いつものように待ってる。」
彼女は下を向いたままだったが、俺は嬉しさを抑えてグランドに駆け出していた。練習が終わり着替えてグランドの奥に行くと、彼女が待っていた。
「ほんとに、ごめんなさい。マリを傷付けるような事を言ってしまって…。」
「謝るのはそれだけ?私の噂って何よ?翔君はそれを信じているの?」
「それは、思わず口に出てしまって、皆が言っているだけだから…。」
「ふーん、皆が言ってるんだ。すぐにやらせる女だから、翔君は付き合っているの?セックスできなければ、私は必要ないの?」
彼女の言い分はもっともだが、ここは一歩引き下がるしかなかった。
「そんな事はないよ!マリが好きだから会いたいし、マリを大事にするよ。」
俺が誠心誠意で説得したかいがあり、彼女は納得してくれた。
俺と真莉愛の関係は修復して、バレンタインの日には彼女の家に招かれた。家には母親と妹がいたが、構わず2階の自分の部屋に俺を連れて行った。女の子の部屋は初めてで興奮していると、彼女がチョコレートを差し出した。俺は下の家族が気になったが、彼女を抱き寄せてお礼のキスを返した。彼女もそれに応えるように、甘いキスが続いた。
「マリが好き!マリと一つになりたいけど、やっぱり駄目だよね!」
正直な気持ちを耳元でささやくと、彼女はくすぐったそうにしながら答えた。
「うん。今はね。夏には部活を引退するでしょ。そしたら、いいかな。」
「まだ随分先だよ。それまで生殺しの状態?でもいいや、待ってるよ!」
俺はふざけんなと思い、チャンスを作ってその前にやってやると悪い考えを巡らしていた。それに、やらせてくれる相手もいるからいいやと、ここは引き下がった振りをした。
真莉愛の家を出てから、悶々とした思いが消えずにいた。中途半端に勃起した物をなだめるために、帰る途中で高梨に電話をし、近くの公園に呼び出した。
「先輩から連絡をしてくれて、すごく嬉しかった。どうしたんですか?」
「急に会いたくなって、無理言ってごめん!」と言いながら、人目のない木蔭に連れて行った。芝生に座らせキスをして、我慢の限界に達していた俺は、華を押し倒しスカートの中に手を入れていた。彼女は拒みもせず、どちらかというと協力的で、腰を上げてショーツを下ろそうとする俺の手を助けた。
「ハル、しても良いか?ゴムがないけど、大丈夫か?」と言う俺に、彼女はキスで応えてくれた。ズボンを膝まで下ろし、いきり立つペニスを彼女の膣の中に挿入した。彼女は苦しそうな声を上げてもだえ、俺は達成感におぼれながら腰を激しく動かした。射精するまでに、それ程時間は掛からなかった。
真莉愛で満たされない思いのはけ口として、高梨華を利用していた。華も喜んでいるからいいやと楽観的な気持ちで、真莉愛とも付き合いながら、華とそれから5回ぐらい性交渉を重ねた。
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