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8 華の仕返し
3年生の4月、部活に行くと真莉愛は退部していた。俺のせいだと思ったが、内心ほっとしていた。高梨は俺を無視していて、何か不穏な感じがしていた。
それから2週間後に、高梨とつるんでいた1年生の3人が、校内での喫煙で謹慎処分を受けたと聞いた。サッカー部も首になったというので、俺は厄介払いができたと安堵していた。
そんな時、自宅謹慎中の高梨華から、「会って話したい事がある、来なければ二人の事を学校にばらす」という脅迫じみたメールが届いた。俺は、ばらされてまずいような事をしたのかと思ったが、放って置けずに会いに出掛けた。
華と出会い一言二言会話して、ここでは話せないからという彼女に付いて行った。二階建ての綺麗とは言えないアパートに連れて行かれ、1階の部屋に案内された。靴を脱いで入ると、そこには図体の大きな女が一人いて、こちらを見ていた。俺は場違いな所に来てしまったと後悔していた。
「先輩、紹介しますね。この子は私のダチで明美。先輩と同じ学年だけど、学校は行ってなくて、プータローですね。」と華が俺を見て言った。
「で、話って何?俺、用事があるから早く帰らないといけないから。」
「用事って?誰かとデートですか?先輩はモテるからな。明美、知ってる?この人、私ともう一人の女と二股を掛けていたんだよ!」明美が睨んできた。
「そ、それは謝るよ。華ちゃんも好きだったから…。」と出まかせを言った。
「まあいいや。話しというのは、私が妊娠したと言ったら、先輩はどうします?」
まさかの話に、俺は気を失いそうだった。
「嘘だよね!確かにゴム無しでしてたけど、大丈夫だって言ってたよね!」
「大丈夫な訳ないでしょ!どうするんですか?無責任ですね。」
「……。」俺は何も考える事ができず、悪夢であって欲しいと願った。
「先輩は性欲の塊だから、こんな事になるんですよ!やりたくて堪らないんですよね。だったら、私達がやりたいだけやらして上げましょうか?」
彼女がそう言うなり、太った明美が俺を身体で抑え付けてきた。Eカップはあろうという胸を顔に押し付けられ、窒息するかと思った。そこへ華が俺のズボンとパンツを引きずり下ろした。
「あれ?何か今日は小さいですね。明美、見てよ!古漬けの茄子みたいだよ。どうしたんですか?性欲の塊がこんなじゃ、女の子とできないですよ。」
それからは地獄だった。明美が強引に乳房や口を使って俺をたたせ、重たい身体を乗せてきた。途中で華と交代したが、射精寸前でじらされ、
「先輩はエッチが好きなのに、早漏だから鍛えないとね。」と言っていた。
俺は女子が強姦される気持ちが、分かったような気がした。女二人に良いようにされて、みじめな気持ちで涙が出ていた。
1時間ぐらい遊ばれて、ようやく解放された。この事は誰にも言えないが、高梨が振れ回らないとは限らず恐かった。同時に、俺の不始末が招いた事で仕方がないが、ショックで哀れだった。
俺は立ち直れずに、1週間学校を欠席した。久し振りに登校すると、高梨華が暴行事件を起こして退学したと聞いた。真っ先に真莉愛の事が頭をよぎったが、自分の事が噂されていないかの方が心配だった。
その後、俺は性病に冒され、しかもあれ以来勃起しなくなった。
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