5 芹菜と蓮司

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5 芹菜と蓮司

 あれから1週間が経って、俺は芹菜に4人で会おうと連絡した。ファミレスに行き、4人で話をしていたが、しばらくして芹菜を誘って二人だけになった。行きつけの喫茶店で、颯翔から得た情報を元にして彼女の気をひいた。興味関心のある事、部活の事、中学の事などの情報を、颯翔から事前に得ていた。 「俺と正式に付き合って!来週、2人で会ってほしい。」と話の最後に、真面目さを装って告白した。彼女はちょっと考えると言っていたが、来週に会う約束は承諾してくれた。  1週間後、俺は友達のバイクを借りて、芹菜との待ち合わせ場所に行った。免許は持っているが、中々乗る機会がなく、女の子を乗せるのは初めてだ。今日の彼女はTシャツにショートパンツで、バイクの後ろにはぴったりの服装をしていた。最初びっくりしていたが、俺の身体にぴったりと胸を付けるように言って、バイクを走らせた。腹に廻した彼女の手がくすぐったかった。  目的地の奥多摩は、夏の暑さを忘れさせる涼しさで、人もまばらであった。トイレに行った芹菜を見送り、二人きりになれるような場所を探した。 「芹菜、あの繁みの中が歩くコースになっているから、少し登ってみようか。」  俺は彼女の手を取って、坂道を繁みの中へと歩いて行った。 「何か怖くない?誰もいないし、暗くなってきたよ。」  怯えている彼女をなだめながら、大きな松の樹に身体を押し付けてキスをした。彼女は突然の事に驚いて目をむいていたが、俺は構わずに身体を密着させて唇を吸った。ついでに形のいいおっぱいをつかむと、彼女は拒否していた。 「やめてヨ!こんな事をするために、ここへ来たの?」 「好きだヨ!もっといろんな事を、芹菜としたい。」  俺は彼女のおっぱいをもみ続け、Tシャツの下に手を入れると、さすがに彼女の抵抗は強く、今日はここまでだとあきらめた。もう少しねばれば先に進めたが、楽しみは後に取って置く事にした。それにしても触り心地のいいおっぱいで、これを好きにしていた颯翔がうらやましかった。  帰り道、バイクの後ろの芹菜は元気がなかった。やり過ぎたかなと後悔したが、ここで引き下がる訳にいかず、別れ際に次の約束を申し出た。 「来週は俺の家に来いよ!友達を呼ぶから、あの櫻子たちも誘おうよ。」  彼女は何かを考えているようだったが、強引に約束を取り付けた。  俺は家に帰ってから、仲間4人にラインで連絡した。 〈来週、計画を実行!すべて順調に進んでいる〉と。 芹菜の独り言  会って2週間でキスして、嫌だと言うのに胸を触ってきた。櫻子が言っていた通り、私の体が目的なのかな。中学の時の事を思い出す。あの時も、自分の意思をはっきりと示せず、颯翔にされるがままだった。きっと今も同じだ。この先蓮司と付き合っても、同じ結末が予想できる。別れよう!
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