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夫の運転する車に揺られつつ、母の話を何度も反芻した。
おじちゃんが、亡くなった。
おじちゃんが、亡くなったんだ。
温和でシャイで、時々おちゃめな冗談を言うおじちゃんの、くまさんのような優しい笑顔がうっすらと思い出される。
けれど、あまりにも突然のこと。
現実感がまったくなく、帰宅してから夫に話したけれど、その時も涙は出なかった。
伯父の家である父方の本家、夏野家は私の自宅から車で5分だ。
本家には祖父母、伯父伯母、そして、いとこの康太の家族3人が住んでいる。最近では珍しい、三世帯住宅となったばかりの出来事だった。
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