これは僕らの愛のかたち

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ふわ、と香るのは石鹸の匂い。 これは僕がずっと好きだと言っている自然な彼女の香りで、彼女がいつも纏っている甘ったるい香水なんて、本当は割って捨ててやりたいって思ってる。 重なった唇は、いつも甘ったるくて、彼女の口が僕の唇をどんどん侵していくままに、彼女の唇を受け入れた。 ねえ。 僕は聞いたりしないよ。 ドライヤーを乾かしてほしい理由を。 きみの首筋に残る真赤のことも、 きみが家を出てから何をしていたのかも、 きみが聞いてほしそうにするから、僕は絶対に、聞いたりしない。 彼女が僕の口内に侵入してくる。 気づけばソファの下に座っていた彼女は僕の座っているソファにのぼっていて、僕に覆いかぶさったまま、僕を攻め立てる。 細く目を開ければ、こっちをまっすぐ見たまんまの彼女と目が合う。 彼女はそれに嬉しそうに笑って、唇を離した。 「──紫(しず)」 「うん?」 「…許して、あげる」
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