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きみは僕から逃げられない。
僕はきみから逃げたりしない。
きみのたった一人は、きみをたった一人にしてくれない。
だから僕はきみの一番でいたいと思う。
きみの弱さに付け込んだ。
きみは弱いから、僕に縋るんだ。
「燿、」
「…うん」
「──お願いだから、いなくならないで」
その腕に取り込まれて、僕はそれを受け入れる。
僕は今日も、きみに綴じ込められたままだ。
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