ネガティヴ・アクセル★2-4

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ネガティヴ・アクセル★2-4

 まるで不正(チート)を使ったように見える神視点の映像。  たまたま仕事が空き気味で、梨々や暇なメイドたちがきゃあきゃあ騒いでいる。  わざと弱く立ち回りをする、いわゆる接待ゲームにしないのがアンジェリカのいいところだった。  が、さっきの勝ち方はいったいどんなものか。  現実のアンジェリカが椅子から立つと一礼した。  彼女も答えないと、と思ったのだろう、説明してくれた。 「ご主人様の銃のスコープの反射で位置がわかったのです。出現(スポーン)した場所から近くで待ち伏せしているというのはたまたまのわたしの勘が当たっただけですから」  そういえば、たしかにアンジェリカの使う銃はスコープの類を装着してない。いつもその銃に最初からついているアイアンサイトだけだ。なんでも、第二次世界大戦中のフィンランドのスナイパーを真似てのこだわりだそう。  それにしても、アンジェリカはなんでそんなことまで知っているんだ──?
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