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ガチャでひくアサルトライフルがひらく夢★2-3
かのんは甲府在住だ。同人誌即売会や「レストレス・ドリーム」のリアルイベントのときは前日から泊まって参加する。
都内住みの凛子としても、秋葉原のバナナ・ブックスなど同人誌取り扱い店やパーツショップに本を置いてもらったり以外の外出はできるだけ控えていた。さすがに都内の新規感染者数が1000人を超えるとひたすら恐ろしい。
アマゾンのKindleで電子書籍化は凛子やかのんも考えていたが、売り上げの三割を持っていかれるのが気に入らなくて、目下その案は棚上げ中だった。
「あたし、秋下Pとガンショップで会ったときに思ったんだけど、『レストレス・ドリーム』の運営さんからの仕事もあるし、リモートワークできるんだから『レストレス・パルス』のほうはちょっとペースダウンしない?」
「それがいいかもね……。わたしはそうだなぁ、『レストレス・パルス』二次のプロットや、全然関係のない普通の小説も書きたいし……にわりんこはもうデジタルで絵を描いているし、紙ラフが必要ならスキャンして送ればいいしね」
だから人の名前を変な発音でフルネーム呼びはやめれ、と凛子が突っ込んだ。
凛子のパソコンはクリエイター向けのハイスペック機で、ワコムのペンタブレットを繋げ、クリップ・スタジオ・ペイントやフォトショップなどの描画ソフトを使って描く。
ゲーム内の3D化については、二次元のイメージデータがあればそれを「レストレス・ドリーム」の担当がポリゴンを構成し、テクスチャを貼り付ける。
凛子、それにかのんは「レストレス・パルス」で考えたオリジナル銃器メーカー、「アニマル・ロジック」の銃が、公式に採用されるという喜びを噛み締めた。
実際にゲームの中で「アニマル・ロジック」の銃を見たときは、自分たちの夢がかない、感無量だった。
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