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『もしもし、司~? 今日荷物届くから、14時ぐらいに』
母さんから電話が来たのは到着日の昼、12月31日のことだった。
その電話で起こされた俺はボーッとその話を聞きながら、色々思う。
何で母さんっていつもギリギリなんだろう?
普通もっと前もって連絡くれるもんじゃないの?
俺だって出掛けてたかもしれないってのに。
東京に出てきて8ヶ月、時々こうして荷物を送ってくれる。
それはありがたいので文句は欠伸と共に吐き出した。
今日の荷物は何だろう?
もしかしたら正月に帰省しない息子のために、ちょっと豪勢なおかずでも送ってくれたんじゃないだろうか、とワクワクした。
肉か? 海産物か? どっちもか?!
『あんたのことだから、今年も大掃除なんかしてないんでしょ!』
ギクリ、さすがだ、お見通しだ。
伊達に俺の母ちゃん歴19年もやってないぜ!
「ちょっとは片づけてるよ?」
『嘘つくんじゃないよ、母さんにはわかるよ! どうせグチャグチャでしょうに!』
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