129人が本棚に入れています
本棚に追加
/63ページ
ベッドの傍らで満島さんの様子を伺って数時間、集中が途切れてうつらうつらし始めた。
何度か頭を振って、寝てしまわないようになんとか意識を保つ。
汗は引いたみたいだけれど、着替えさせた方がいいよね。
寝てるところを無理に起こすのもなんだし、満島さんが起きるの待つしかないんだけど。
それにしても、眠い…
一つあくびをして、ベッドの端に頭を預けた。
前髪を柔らかく撫でられている感覚がして、パッと目を開けると、横になったままこちらを見ている満島さんと目が合った。
「…」
「…」
優しく前髪を撫でる手はそのままだ。
「満島さん、あの…熱は?」
「うん、下がった」
「具合…どうですか?」
「だいぶ良くなったかな」
「…」
身体を起こして額に手を伸ばす。たしかに熱は下がっていた。
「4時頃目が覚めて、冷蔵庫見たらゼリーが入ってたからそれ食べて、薬飲んで寝て、で、今に至る感じ」
最初のコメントを投稿しよう!