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まず、陰気なアメリカ留学生、エドガーが口を開いた。
「あれがアルセーヌ、いや人間の足跡だとの先入観を捨てないとね」
「どう言うこと?」と、アガサ。
エドガーが答える。
「あれは、超人的なジャンプ能力のある動物の仕業かもしれない」
「あそこから校舎まで飛んだの?」
「そう、例えばオランウータン・・・」
「君はオランウータンの身体能力を過大評価する傾向があるわ」とアガサ。
「たとえカンガルーでも無理だろうね」と、体育会系男子イーサンが口を挟んだ。
「きっと、校舎からロープを渡してぶら下がったんだよ」
ぼくは首を横に振る。
「校庭の向こうにはちょうどいい建物がない。少なくともロープを張る前に地面に置いておかなければならないはず。ロープの跡はないみたいだし」
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