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イーサンの第2案。
「ヘリから縄ばしごを下ろしたんだよ!」
アガサが失笑する。
「ローターの風圧で、雪なんか吹っ飛ぶでしょうね」
イーサンは引き下がらない。
「じゃあ、風圧の影響のない超高度でホバリング・・・」
アガサが一言で片付けた。
「インポッシブル!」
小太りで小柄なハチミツ好きの男子、ウィニーが言う。
「風船で飛んだんだよ」
すると、意外にもメカマニアのジェームズが賛成する。
「なるほど、ボンベから気球にヘリウムガスを充填すれば、雪を撒き散らさずに飛べる」
「まあ、可能だけれど小学生に出来るかなあ?」
ぼくたちは顔を見合わせた。それから、教室の真ん中でひとり佇んでいる男子を見た。アガサが言った。
「あなたの出番よ、ホームズ!」
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