途切れた足跡の謎

4/7
16人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
 イーサンの第2案。 「ヘリから縄ばしごを下ろしたんだよ!」  アガサが失笑する。 「ローターの風圧で、雪なんか吹っ飛ぶでしょうね」  イーサンは引き下がらない。 「じゃあ、風圧の影響のない超高度でホバリング・・・」  アガサが一言で片付けた。 「インポッシブル!」  小太りで小柄なハチミツ好きの男子、ウィニーが言う。 「風船で飛んだんだよ」  すると、意外にもメカマニアのジェームズが賛成する。 「なるほど、ボンベから気球にヘリウムガスを充填すれば、雪を撒き散らさずに飛べる」 「まあ、可能だけれど小学生に出来るかなあ?」  ぼくたちは顔を見合わせた。それから、教室の真ん中でひとり佇んでいる男子を見た。アガサが言った。 「あなたの出番よ、ホームズ!」
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!