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長くて短い帰り道のあと。
「また明日」
「うん、じゃあね」
手をあげると、薄木が小さく手を振る。
互いに部活で時間が違うこともしばしば。だから教室で別れて、道端で出会うと何はなくとも笑ってしまった。
それ自体に意味はないくだらない話をして、知らぬ間にわざと寄り道をする時もあって、中学の時も、高校入ってからも、嫌なことがあっても授業が憂鬱でも、明日は息をするように自然あった。夜を越えればそれがあると疑わず、会いに行こうと歩いていた。
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