第二話

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見てくれと言われたのはパソコンの中にあるデーター。 店の防犯カメラの映像なんだそうだ。 中には六分割した映像、ここを見てくれという玄関をとっているカメラ。 それを巻き戻していく。 店の前に車を止めるスペースがあるが、ここには道路がないから右側から入って来るしかない。その前にある大きな公園それを背に前に店があるとすると、左には小さな公園がある、ここは遊具なんかもあるんだけど、めちゃくちゃ小さい公園だ。俺がよく行くのは、こっち。周りは家が公園を囲んでいるからか大きな木が多いし噴水もある。大きな公園のほうは散歩をしたり、スケボーやローラースケートをするような場所もある。犬の散歩をするような公園は、駅からまっすぐ突っ切ってこのコンビニに来ることができる。俺のお気に入りのベンチは、コンビニがすぐ見える水のみ場のあるところ。 公衆トイレなんかも側にあるから、立地としては最高なはずなんだよね。この頃は浮浪者なんかも見かけるようになったな。 店の外はこんな所だ、中は長方形を思い出してくれ、長い方を手前にする。左手前が入り口、その左側の短い方の外に手前からゴミ箱と自動販売機が三台置かれている。 中に入ると左側がレジ、右側に雑誌なんかがある。 そのレジの奥、お弁当なんかが並んでいる所から入るとその裏側が事務所になる。 丁度、自動販売機の切れる所から外が見えた。 長細い事務所は、ロッカーとかもあって、その先、入り口とは対角線上に出入り口がある。 ドアを開けると、ここだけくぼんでいるのがわかる、自転車なんかが置けるようになっているし、道路から直接車が付けられるようになっている。 この間の事件の時は、この入口にトラップが仕掛けられていたんだ、ここは冷蔵庫に近い搬入口でもあるから、人の出入りも多いけど、店の中からも見えるから、誰かが入ってくればわかるんだそうだ。それと、時間でカギをかける、ましてや一人になる時間帯は鍵をかけっぱなしで、パートさんやアルバイトは店の出入り口を使っている。ぐるっと回って自転車に乗って行くんだそうだ。 カギは誰が持っているんですかと聞いたら、もっているのは店長さんだけ。後は搬入口から来るのは荷物を持ってくる車だから、カギはここにあると、机の引き出しを開けてくれた。その車が来たら誰が開けてもいいの? まあ、誰でもいいという。 ドアのうちカギは、回すと閉まるもの、カギは外からかけるタイプ。 「ここです、俺が出たところです」 そこから再生しますと言う。 再生したものは・・・?なんだこれ? 「え?これ、警察は見たんですか?」 「見ましたよ、コピーも渡しました。」 そこにはなにもうつっていないのだ。 「おかしいだろ、だって俺が出て行くところまでは映っているし、ほらこれ、ここに誰か寝てるだろ?おかしいだろ?」 本当だ、映像が途切れているようにも見える、まさかまた? 「またなんかわかんないよーサイバー攻撃見たいのされてるのかなー?俺もうやめようかな?」また泣きそうだし。 「やめないで下さいよ、俺が困るんだ」 「まあね、金額安くても毎日くるお客様は神様だよ」 悪かったな。 「でも、おかしいね、まるでマジックみたいに表れてさ」 マジック?ああ、そうか…。 「それも、二回、その男性どこに行ったのかな?」 さあ、という話。 もしよければ、俺もコピーがほしいといったら、解決してくれるなら持って行ってくれと言われたんだ。 でも事件はそれで終わらなかった。
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