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第六話
たったった、と軽快な足音が近づいてきました。
「準備は?」
遅れて来た日向先輩、指示はもらっていた。
「完璧」
「あれで本当にいいんだろうな?」
絶対引っかかりますから。
俺たちは、店の自動ドアの鍵をあけてもらい。
店先で、何が起きるのか、じっとこちらから見ることにしたんです。
白井巡査にお力をお借りしております。
吉田さんにもお力をお借りしました。
「なんで、閉店時間と関係があるんですか?」
「それは回収する時間が必要だからなんだ」
「それはわかります、でもこんな早い時間から」
「そう、早い時間じゃないと困ることがあるんだ、そして確実に店が休みじゃないと困るんだよね」
今時間は夜七時です、たぶん俺たちの感があたっていれば、深夜十二時までの間に犯人は現れるはずなんです。そしてチャンスは二回、十九時と二十時。
車の音が聞こえてきました。
駐車場に止めた車は、店が休みなのを確認すると、横に回り、自動販売機で何かを買って帰って行きました。
スマホがなりました。
「来たよ」
「オッケー、それじゃあ頼むぞ」
「ラジャー」
車の音が聞こえた。
「バックします、バックします」
よくトラックなんかがバックする時に聞こえる音だ。
バン!とドアが閉まる音がした。
しばらくすると、店の中を明かりが動き出した。
「いいぞ」
「いきます!」
車のライト、一台の乗用車が入ってきた。
すると・・・。
ガシャン!
ドシュ!
と聞きなれない音がしたんだ。
「今です!」
俺たちは走りだし、持っていた懐中電灯を店の中に向けた。
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