第八話

1/2
前へ
/23ページ
次へ

第八話

次の日の昼休み、俺は図書室で新聞を読んでいた。 女性の事はあまり詳しく書かれていなかったが、あの恰好から推測すると、彼女は男装をしていた可能性がある、五十代の女性は一人暮らし。 店長が男性だと思ったと言うのも、写真を見た時、誰しもが男性かな?って思えるような顔つきをしていたからだ、それと仕事にバー経営者と書かれていたからそう思ったのかもしれない。 そこは憶測ではあるが・・・。 女性はトラックの中で銃殺された。 犯人は、男性の殺害は認めたものの女性の犯行は認めていない。 只女性の家の中は荒らされていて、金品が無かったため、物取りの犯行と断定。犯人の家からは大量の現金が発見されたため調査中。死んだ男性の方からはなにも出てきてはいないが、あの拳銃を作った形跡は3Dプリンターの発見とモデルガンの発見、弾は何処から持ってきたのか、一度使われた物で、いろんな形のものが大量に出てきた。 モデルガンはとある会社の警備保障会社の職員が盗難に関与、そっちから割れた。 警備保障の線が切れていた、なんとも踏んだり蹴ったり。 まあ、それでも店長さんに何もなくてよかった、あのビニルは、店長さんを狙っての物だったからね、それは言わないでおこう。 「まあこれで一件落着だな」 「なあ、これも何か話があるのか?」 俺は持ってきてあった本を差し出した。 「空き家の冒険、ふーん?」 「店はどうなった?」 「あけたみたいだよ?ガラスは明日には入れ替えられるみたいだけどな」 「踏んだり蹴ったりってとこか?」 「可哀想だけどな」
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加