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しばらくして鑑識作業が終わったのか、彼が近づいてきた。
「おはようございます、湯原さん、父です」
「息子が世話になりました」
とあいさつをすると、俺と父さんの腕をとり、みんなに背中を向けるような格好になった。
どうしたんですかと聞こうとしたら、湯原さんはこういったんだ。
「まずいのが出てきた」
まずい?
ここにあるべきものじゃないものが出てきたと言うんだ。
「どういう事ですか?」
小さな声で彼はこういった。
「拳銃だ」
俺たちは驚いた。
まだ犯人はいるかもしれないと言う。
「そうだ、昨日の老婆は?」
「老婆?」
俺は新聞を見せた。
「ああ、調べないとわからんが、もしかしたら同じチャカかもな、それにこの仏さん、五十代だ、何で老婆なんて」
「見た目です、ここの店長がそう見えたんだそうです」
とにかく危ないから帰れと言われた。
急に背筋が寒くなった。
緊急配備が敷かれるなという、でもあの店長さんは。
指紋も出てきていないから帰されるだろうと言うが…
「玉は何処から?」
植え込みの外からだと言う。植え込み?後ろを振り返ってみた。ん?
とにかく、もう帰った方がいいし、学校はと言われ、オヤジと二人慌てた、吉田さんは、警察が話を聞きたいのと、上から誰かが来て指示をくれるまで店は開けられないと話した。
とにかく身の安全と、何かあったら連絡をくれとスマホを振った。
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