第四話

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第四話

「んー」 センタ、あれ?どうしたんだ? わかんねーよ、俺の後ろに来ちゃ、うん、うん唸ってるんだ、休み時間は貴重なのに! その時俺はあの植込みと人の倒れていた位置関係、場所の事を考えていた。貫通した弾、ありえねぇんだよなー。 「一馬、一馬!」 「ん?」 「ん?じゃねえ、センタがうるさいだと」 「あーごめん、センタの背中を見ていたら何かいい案が浮かぶかなと思って」 いい案ってなんだよ。 実はさ、と昨日からの話をした。 「へー、それは興味がわく話だね」 「だろ?その男が一日近くたって発見されたんだ、何かあると思うだろう」 「そうだね、でもなんでコンビニだったんだろう、それもわざと目につくように」 「それと映像だよな、お前の時もあったんだろ?」 「あのときは、遠隔操作で数字を入れ替えただけだ、でも映像となると」 「どうする?呼んじゃう?」 「あー、俺ものる、飯食いたい」 「何、予備校じゃないの?」 「今日は休み、先生方はこれから休めなくなるからね」 「はー、いやだねー、この先地獄が待ってますってが」 テスト期間中に呼ぶんじゃねえなんて、後藤先輩が来た日向先輩は遅くなりそうだ。みんなが集まり、ストランドMの二階で、パソコンを広げその映像を見せた。 「ふーん、おかしいな」 「でも店の構造を知っていたらなんかできんじゃね?」 俺も考えた、鏡のトリックは一番あり得るから。 「だが、警察が来てみているんだ、回収はどうする?」 「そうか、救急車に警察が来てからバイトが来たのか?」 「それにもし犯人が入ってきたのがわからないとしても、出ていくのは困難だろ?」 「ああそうか、窓やドアは閉まっていたんだったな」 「うん、やるとしたら、店長が電話を掛けに行った数分だけになるし…」 んーとみんながそのトリックを考えていた。 ガッコン、ウーン。という機械の音がして、エレベーターが到着した。 アルバイトの店員がやってきた。 「お待たせ、日替わりは?」 「俺です!」 「パスタセットは雄一君と誰?」 「覚えられちゃったな」 「俺です」 双子の店長さんの甥っ子さん。彼は、K大の四年生だ。 「はいどうぞ、お、このコンビニも災難だな」 「そう思います?」 「あんなに立地がいいのに売上悪いはずないもんな」 「ですよねー」 なんて軽い話をしていた。
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