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「嫌がらせか?」
「ひどいでしょ」
張り付いていて、開かなくて、バールでバリバリ音を立て開けたそうだ。中には、ものすごいいたずら書き。中にある、ユニフォームまで、凄い事になっている、まるで、ペンキをまき散らしたかのような有様、乾いてバリバリになっている。だいぶ使っていないようだな。
「よくこれで、新人王とったな」
俺は持っていたカメラで写真を撮っていた。
中にある、シャツなんかをさわった。これは後でおいたものか?
かさっという音。?
病院の薬の袋?中身は、睡眠薬、胃薬、安定剤、ビタミン剤。日付は?去年?
「ロッカー、カギがかかってて」
「何で開けた?」
「スペア、借りてたから」
ほかのロッカーは?
中が入っていても開いていたという、みんな、のぞいてみたそうだ。
誰かに話したか?
まだだという。
「晃さん、俺、なんか手伝えないっすかね」
何でそこまで肩入れをする?
坂崎は母子家庭、病気で亡くなった野球好きの父親のためがんばって、プロになった。
がんちゃんも野球は好きだ、体さえ丈夫なら、母親を助けてあげられた。
彼も、母子家庭だった、今はガタイもよくて、稼ぎ頭だが、学生の頃は、病気がちで、そのせいで母親は早くに亡くなってしまった。今でも、熱を出したりすることがあるから、きちんとしたサラリーマンのような仕事はできない、この仕事なら、休憩したい時に休め、自分の体調と相談しながら仕事が出来るのだ。
「仕事は?」
水漏れの原因はわかった、後は業者を入れればいい。
「これ、どうしよう?」
「まさかとは思うけどな・・・」
ロッカーは元に戻して、カギをかけた、話は俺がする。あのタオル類は俺が預かって社に戻った。
「真崎ちょっと、デスク会議室借ります」
「なんかいいネタあったのか?」
「いえ」
パタンとしめた。
「あいつは俺が上司だってことわかってんのかね?」
「わかってるんじゃないですか?デスクって言いましたしね」
ふむ。早くできたの上げろー!という声が響いた。
真崎に、原稿は上げたのかと聞いた。
「はい、今朝」
この間、坂崎選手を怒鳴っていた人を知っているかと聞いた。
「はい、広報部長さんです」
広報か……。
「なんかあったんすか?」
俺は写真を見せた。
「なんすかコレ」
「いじめだな」
「最てーっすね」
「まあ、坂崎も、態度でけーからな」
「それでもここまでしますか?」
「あいつが我慢してればいい」
「なんすかこの薬の袋、坂崎のだ」
俺はなんとかその広報部長さんと会えないかオファーをとってもらう事にした。そして、俺は彼の事を調べた。
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