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「イッテー」
「あーあ、かさぶた浮いちゃって、あんまり触っちゃだめだよ」
今、俺、最高―に幸せ、何故かって?そりゃー、愛するかみさんの膝枕で・・・ねえ、いいでしょ?
「うん」
「ねむれそう?」
「寝れると思う」
「薬あるから眠れそうにないときは薬の力借りようね」
「うん・・・なあ」
「なに?」
俺はひっくり返ってお腹の方を見た。下から千晶を見上げた。
「男、女、わかってる?」
「わかってるよー、でも教えない」
「何で?」
「だって楽しみでしょその方が」
「俺だけ知らねえの?」
「知ってるのは、おばあちゃんと、北海道のご両親だけ」
そっか、少し安心。
「はい、反対の耳」
「ん」
幸せだよな。
ズキン!
「あ、ごめん、痛かった?」
「違う、頭、イッテー」と体を縮めた。
「薬飲んだ」
「飲んだ―、イッテー」
寝よ、もう横になろう。
やさしい千晶に甘える俺がいる、でもまじで頭いてーわ。
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