第二話

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「イッテー」 「あーあ、かさぶた浮いちゃって、あんまり触っちゃだめだよ」 今、俺、最高―に幸せ、何故かって?そりゃー、愛するかみさんの膝枕で・・・ねえ、いいでしょ? 「うん」 「ねむれそう?」 「寝れると思う」 「薬あるから眠れそうにないときは薬の力借りようね」 「うん・・・なあ」 「なに?」  俺はひっくり返ってお腹の方を見た。下から千晶を見上げた。 「男、女、わかってる?」 「わかってるよー、でも教えない」 「何で?」 「だって楽しみでしょその方が」 「俺だけ知らねえの?」 「知ってるのは、おばあちゃんと、北海道のご両親だけ」 そっか、少し安心。 「はい、反対の耳」 「ん」  幸せだよな。  ズキン! 「あ、ごめん、痛かった?」 「違う、頭、イッテー」と体を縮めた。 「薬飲んだ」 「飲んだ―、イッテー」  寝よ、もう横になろう。  やさしい千晶に甘える俺がいる、でもまじで頭いてーわ。
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