お正月ですよ!お正月!!

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お正月ですよ!お正月!!

 皆さんこんばんは。2021年元日。今日は一日何をしてましたか?  僕は一応、最北の公共インフラ企業に勤めているので……カウントダウンの瞬間から初日の出まで、年始の世間が盛り上がる夜を全て職場で過ごしました……。いやもう寒い寒い。雪と闘う仕事は辛いね。  そうして、朝は八時くらいに解放され、職場の風呂場で何とか身を整えてから、吉野家で牛丼を掻き込み、思いつきで住んでいる地区の神社へと初詣をしに行って……(ちなみにこの時、気温―10℃)。  お昼過ぎに家に戻ってからは、夕方まで爆睡。  目覚めた十八時頃から適当にTwitterを見て、知り合いに少しずつ年明けおめでとう、と連絡。コンビニで買ったビール・生ハム・チーズ・サラダで晩酌しながらピアノを弾いたりネットを見たり、とーー  ーーうわあ。何だコレ。悲しくなってきたぞ。  何だか頬を冷たいものが流れていきますが、安心してください。ただの蒸気排水です(小島氏だけに伝わるネタ)  このようにですね、僕は2021年初日から「何もしてない」をしておりました。#VALUE! とも言います。  貴重な365日分の1日をこう使いきってしまった以上、今年はもっと「自分で楽しく動いていかないとな」と決心する踏切でございました。  ……さてさて、そんな舘でございますが、こうして音楽エッセイを書き出した以上、何か音楽方面の話もしないとなあとネタを探してました。  まして今日は元旦。本日は格付けチェックも後半途中からしか見ず、特に静かな一日を過ごしていたんですがーー。  ーー元旦と聞くと、どうしても頭の中で流れる曲があるんです。だって、どのTV局でも真っ先に挨拶に使うから。  日の出を迎えて、どのバラエティー番組でも出演陣が袴や着物で新春挨拶を始める頃。BGMでよくかかってるじゃないですか。ほらアレ。  下から沸き上がるような尺八の音と一緒に、『テン………テテテテテテテン……♪』と琴が鳴り出すあの曲です。皆なら分かってくれるはず。  そういえば、あの曲、名前何て言うんだ?と。  踏切は思ってしまったのでございます。  早速、「正月 音楽」で調べると、出るわ出るわ。お目当ての曲の他にも、童謡だったり海外の年明け定番曲だったりと、色んなネタがザクザクと。  まあまず答え合わせとして、正月定番のあの曲は『春の海』という名前だそうです。  作曲は1929年(昭和四年)。神戸生まれの盲目の筝曲家(そうきょくか)宮城道雄(みやぎ みちお)(1894-1956)の代表曲なんだそうです。  この宮城さん、8歳で失明したものの、筝の名家への師事を経て11歳で免許皆伝。14歳には処女作の筝曲『水の変態』を書き上げ、あの伊藤博文にも激賞された人物。大正時代には筝の改良や新楽器の開発もしたりしていたそうな。  本当、調べる程面白そうな話が出て来て、知的好奇心が爆上がりしました……w  ちなみにこの曲、フランス人の女流ヴァイオリニスト ルネ・シュメーさんと競演していて、ヴァイオリンを始め、他はケーナやフルートとのコラボ演奏もされていたようで。音源探してみようかな……。  さて、他にお正月の曲として有名なのが意外や意外、『蛍の光』。何でコイツが?と一瞬何も分からなくなったんですが、調べると次のような事だそう。  まず、この曲の海外での呼び名は『Auld Lang Syne(オールド・ラング・ザイン)』。スコットランドの伝統的な民謡に、同郷の詩人 ロバート・バーンズ(1759-1796)がそれまでの歌詞を下敷きにしつつ書き直した詩が載せられています。  歌詞の中身としては、「懐かしい日々のために、我が友よ、杯を酌み交わそう!!」という、再会した旧友と思い出話に花を咲かせながら酒を呑むシーン。ロバートさんが作り上げたこの詩には、ハイドンやシューマン、あのベートーヴェンも伴奏や編曲をしたりしたそうです。  曲自体はもはや作曲者不明なほど古く、イギリスやアメリカなどの英語圏は年明けのタイミングでこの歌を歌いつづけてきたそう。そういう意味だと、元旦の音楽としては寧ろ大先輩ってことですな。  そして、この曲に日本語版の歌詞を付けてリリースしたのが『蛍の光』(1881年、明治14年)。ちなみに、よくスーパーなんかの閉店時間に流れている曲は『別れのワルツ』という別物、というかアレンジ版なんだそうです。よーく聞いてみるとちょっとリズムが違いますよ。三拍子というか。  こっちに関しては、1940年にアメリカで公開された映画「Waterloo Bridge(ウォータールー・ブリッジ)」のなかで、原曲がまずワルツ(三拍子の舞踏曲)に編曲されて劇伴に使われた。  そして戦後、同じ映画が「哀愁」(1949年)として日本でも公開されたところ大ヒット。当時のレコード会社が作曲家 古関裕而(こせき ゆうじ)に採譜とアレンジを頼み込み、『別れのワルツ』して発表させた、というストーリーがあったようです。  勿論、この曲も映画と一緒に大ヒットしたとさ。  まあ他にも、お正月の曲と言えば『ラデツキー行進曲』(作曲:ヨハン・シュトラウスⅠ世、オーストリアはウィーンで開催されるニューイヤーコンサートでトリを飾る曲)だったり、 童謡の『お正月』『一月一日』(もーいくつねーるーとー、のやつにとーしーのはーじめーのたーめーしとてー、のやつ)だったりと結構あるなあ、という印象だったんですが……。  流石に、リハビリ初日の踏切にはここまでの執筆が限界なようです。疲れてきた。  今日一日の所感として、 ●何かテーマを決めて調べものするだけでも大分捗る(文章執筆しかり、ネタ集めしかり、物語の妄想しかり) ●普段耳にしている音楽にもこんなドラマがあったんや!と素直に感動した ●それはそうとして、スコットランド民謡はいいぞ。絶対にあとで特集しちゃる こんな感じかな。まずはここで一区切りとして、執筆体制の修正をしてこうと思います。  ここまで読んでくれたあなた、本当にありがとう。良ければネタになりそうな疑問や話題、提供してくれてもいいのよ?(謎のスナックママ風)  ではでは、今回はこの辺で筆を置きます。 初夢何かな……まず見れるといいなぁ………。 2021年 1/1分  了
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