はじめに

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はじめに

 皆様、明けましておめでとうございます。  十二支もふた回りを終え、その締めには身に余りある程の「厄」を受けてしまいました。現在二十四歳、本厄鼠のしがない踏切。  ご存知、舘 追海風(たて はやて)でございます。  気付けばこの小説投稿サイトとの付き合いも長いものでして、久方ぶりにログインをしてこうして挨拶を書かせて貰っている間も、流れた年月の長さを改めて噛み締めている所でございます。  かつて、ガラパゴス携帯でポチポチとボタンを押していた少年は、今北海道は札幌にて、職場の泊勤務の合間を縫いながらスマートフォンで再び文章を生み出すマシーンとなりました。  いやあ、エブリスタも見違えるようになりましたね。スマホのアプリから入力すれば、何ですかコレ。  全角空白も、「」も、希望した読み(お好きなルビ)まで。ワンタッチで簡単に行けるじゃないですか。やだもー簡単。ここの子になりたい。  もうわざわざ、難しい漢字の後ろに括弧でカタカナ読みを打ち込まなくていいなんて、寂しいようでもありますが、これだけ「文章を打ち込むストレスが無くなった環境」を整えてリニューアルした、僕らの遊び場(エブリスタ)に改めて感謝致します。  さてこうなると、物書きならぬものぐさ書きの僕も、創作意欲を掻き立てられるわけでして。  しかしまた同時に、これまで「文章を綴る」という行為を突発で始めては悉く風呂敷を畳めずに置き去りにしてきた経験が、警報を鳴らすのでありまして。  このまま無策に何かを書き始めても絶対に続かない。続けるにはどうするか?と頭の中で囁き続けるのでございます。  昔から飽きっぽい質。約四半世紀も繰り返した失敗の中で、僕が学んだ対策と言えば――  ――せや、「夢中になること」。  そして「必要性を付与すること」やった。  文章を書くことは継続したい。だけど漫ろに続けてはいつか興味の糸が切れる。ならば。  数年を経た僕が今、夢中になっていること。  それに対する思いを、技術を、学んだ知識を、まとめて書き起こす備忘録にすればいい。  今、僕には確かに、趣味と呼べるものがあります。胸を張って、今これに没頭し悩み楽しんでいるもの。  それは、音楽。  昔、青森県の片田舎で、鍵盤の光る電子キーボードを適当に叩いていた少年は、高校時代の忘れられないバンド経験と、大学時代の幾度かの作曲経験を経て、札幌でも職の合間に寝食を忘れて鍵盤の前に座る「音楽徒」となりました。  当然、学ぶことも、分からないことも、人に伝えたい、だけど上手く伝えられないことも多く出来ました。僕はこれを、まとめたい。  今楽しんでいることを、かつて楽しんでいた手法で、もう一度自分の為にまとめ直す。創作とは究極の自己満足であり、シンプルであるが故に自分も周りも突き動かす。  これ程すべてが合致した解決法はない。  これこそ、今の僕にとっての「たったひとつの冴えたやり方」となるに違いない。  そんなことを夢に描きながら、ここまで筆を滑らせた訳でございます。  ……何だか、手段が目的化しているとは思いますが。  そう言うわけでございまして、来る2021年。僕こと舘 追海風(たて はやて)は、エブリスタにて新しいエッセイを書かせて頂きます。  その名も、「Tate Hayate M-labo(ミュージックラボ)」。僕だけの音楽研究室、という意味合いで名付けさせて貰いました。  実は先行して、Twitterでの僕のアカウントでも同じようなことを始めています。#TateMlabo、というハッシュタグで呟いている、或いはリプライに付けているものは全てこの企画の範疇になります。  何処までも個人的な、だけど誰かに見てもらいたい「音楽研究室のレポートノート」。  これを目指して、まずは一頁目を綴るために音楽について少しずつお話を進めていく所存です。  僕に関わってくれた全ての物書き友人達へ。  今さら過ぎるとは思いますが、僕は僕なりに、牛歩のようでも少しずつ復帰しようと思います。  出来たら、新年からも変わらず、同じ物書きとして遊んだり相談したり、或いは進捗をせっついたりしていただけると嬉しいです。  ふと口から溢れ出る、全ての音が(ことば)に、(うた)に、そして音楽になるように。  日々の暮らしの中で出てくる小さな「音楽への気付き、閃き」を、少しでも綴りまとめて、一つの物語に出来ますように。  とある踏切の小さな願いをここに留めて、挨拶を終わらせて頂きます。  ――皆、音楽って楽しいんやで!!
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