害獣スタンプ

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アパートに着いてからテレビをつけて最寄り駅近くのスーパーで唐揚げとビールを買った。 時間が経ってしんなりした唐揚げをアルミホイルを敷いたトースターに入れてチンしてカリカリにしてお皿にあけて端っこにマヨネーズをにゅっとつけて七味をパラパラかける。 テーブルに置いてようやく私も座椅子に座ってビールを飲んでため息ついて、一週間頑張った自分にご褒美を送った。成人して社会人になってから実家に住んでいる父の気持ちが少しわかったような気がした。 唐揚げを1つ食べてふとテレビに目をやると、害獣駆除の特集が組まれていた。業者らしき男性と被害にあった家主の男性が映っている。 『……ほら、ここ。足跡あるでしょ?これね、ハクビシン。何回もやられてんなら餌場に認識されちゃってんですよ。とりあえず畑は罠と電気柵やっときましょう。家の中は……』 「あ」 先程の松本さんとの会話を思い出した。 あの時実はハクビシンの名前を知っていても見た目がいまいちピンと来てなかったのだ。 私はスマホを手に取り『ハクビシン 画像』と打った。画面には黒い顔に額から鼻にかけて白い線、目元にも白い模様がついている。 可愛いけどどこかの民族のメイクみたいだなと思った。
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