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帰り道で、リアナはナイムの兄弟、ヴィクトリオンを夫婦の竜車に呼んで話を聞いた。
「母上と父上にも連座して処分が下ったことが、ずいぶん堪えたみたいなんだ」ヴィクトリオンはそう説明した。「それに、養父も。……」
そして、ナイムから聞いたことを語った。
未成年である彼には、所領の収入を勝手に引き出すことはできなかったため、ほとんどの資金は養父であるゲーリー卿にねだって出してもらったのだという。古竜の仔を飼いたいという名目だったのに、実際の竜が見当たらなかったことから、養父はことを知るにいたった。
そして、息子は権力ゲームに興じているつもりでその実、本人の首がかかった危険な綱渡りから、いままさに墜落しようとしていることに気がついた。
『心配しなくてよい、ナイム。おまえはなにも知らなかったのだ。金を流したこともすべて、私がやったのだ。……おまえがどんなことをしでかしても、父はおまえの味方だ』
ゲーリー卿は血のつながらない息子を抱きしめ、そう言ってきかせたのだという。
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