【 第1話: お年玉金額の法則 】

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【 第1話: お年玉金額の法則 】

 2020年12月31日、今年も1年が終わろうとしている。  そして、2021年1月1日……、元日……。  あの恒例行事が始まる……。  俺は、この時を首を長くして待っていた。  どれくらいかって?  あえて言うなら、草食恐竜の『ブラキオサウルス』くらいと言っておこう。  俺は、今までの戦績を全てスマホに残している。  俺が記憶しているのも含めると、このような戦績だ。  【お年玉戦績】  ・小学1年 :  100円  ・小学2年 :  200円  ・小学3年 :  300円  ・小学4年 :  500円  ・小学5年 :  800円  ・小学6年 : 1000円  ・中学1年 : 2000円  ・中学2年 : 3000円  ・中学3年 : 4000円  ・高校1年 : 5000円  ・高校2年 : ????円  俺は今、高校2年だ。  つまり、今年のお年玉は、この戦績の法則からすると、3つ考えられる。  <パターンその①>  よく見てみろ。  小学6年から、1年ごとに『1000円』ずつ値上がっている。  そうつまり、計算式は、こうだ!  【計算式①】  ・前年金額:5000円 + 1年積み上げ分:1000円 = 今年のお年玉:『6000円』。  パターン①は、『6000円』。  これだけあれば、俺の大好きな『どうまい棒(めいたい味)』が600個も買える。  でも、俺はもう高校生だ。  そんなお子ちゃまみたいなものには、お年玉は使わない。 「ふふふ……」  しかし、この『6000円』は、おそらく最低ラインだろう。  この戦績から導かれる法則のパターンその②は、これだ。
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