35人が本棚に入れています
本棚に追加
ちょうど魔法を発した先から、あったはずの景色は綺麗に無くなっていた。
代わりに少しの火柱と地面には水溜まりが。
心なしか、その水溜まりには雷が走っているように見える。
ち、チートだ。間違いなくこの力は。
あまりの威力に自分でも引かずにはいられない。
でも魔法のおかげで森林から抜けられそうだし、今は避難を優先しよう。
私はよらけながら立ち上がると一瞬躊躇った後、水溜まりをそのまま歩いていくことにした。
よかった、発動者には雷が効かないみたい……
バシャバシャ
ずっと遠くの方に建物のような物が見える気がする。
あれが町なのかな……
さすがにあそこまでは魔法が届かなかったみたいで、ホッと胸を撫で下ろした。
だけど今の騒ぎで誰かが駆け付けて来るかもしれない。
そしたら私はどうなるのかな?
……磔にでもされたらどうしよう。
最初のコメントを投稿しよう!