隆也

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隆也

「独りぼっちで教室の角に座ってた俺に声を掛けたのがお前だったな。それから俺はいつの間にかクラスの皆の輪にいて、気付いたら友だちに囲まれていた。俺はお前のおかげだと最初は思わなかったけど、気付いたんだ。お前がいつも輪の中心だったから。その中に俺を招いて受け入れてくれたから今の俺がいるって。それなのに、………すまん。お前は俺の事分かってくれてたのに、……俺はお前の事、少しも分かってやれなかった。何で……何で言ってくれなかったんだよ!! 馬鹿野郎!! ……ふざけんなよ。友達だったんじゃないのかよ、俺たち。《いつでも言ってくれたらすぐにでも助けてやる》って話したの覚えてるか? 俺や皆はお前の為なら何だってしたよ。だって……友達だろ? 今でもお前は俺の友達なんだ。ずっと親友さ。これからもずっと」
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