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第34話 地上拠点の復興作業②
荒れた土地の整備が1年がかりで終わった。
みんなと協力した――ほとんど私だと思うけど――ことで、彰が言うには過去最速の復興らしい。
荒れた土地は昼夜問わずモンスターが湧くため、素早さと強さからルグアが選ばれた。
蜘蛛やカマキリの昆虫種。鳥や飛龍の有翼種。モグラやヘビの地底獣種。
様々な敵がうじゃうじゃ出現して、街全体・村全体を襲い右往左往。
物資提供でも重宝され、ただ1人年中無休で働いた。敵を倒しては場所を変えて別の敵。
敵を倒したら、今度はセメントとレンガ運び。運んだら次の敵。休む暇すら与えてくれない。
現実世界の時間が止まっているので、疲れは少なくて済むが、脳への情報量はかさばる。
どう処理するか、それが問題。でも、1つずつ解決するうちに減って気にしなくなった。
そして、1番大きく変わったことは人口。努に復興前の人数を聞いた時は約8万人。
復興作業後は、約30万人。22万人も増えている。子供が産まれ育つ。
NPCの成長はとても速い。1ヶ月で成人、異常すぎる繁殖力。あやすのもてんやわんやで忙しい。
なので、追加で、1000万回セメントがある群馬と廃墟地帯の栃木・茨城を移動した。
人の役に立てるのは嬉しいし、クリアすれば、いいこと尽くし。だけどこれには疲労が伴う。
やっと休憩できる、ベッドがないため、広い部屋に寝袋を敷き、うたた寝し始めた私のもとへ、
「ルグアさん、お疲れのところすみません。九州の方に木材を取り行ってもらえませんか?」
依頼が絶え間なくやってくる。努に、いや、この村のために、眠気を飛ばしルグアは飛翔する。
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