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すると僕は遠くに見える灯りを発見した。
「島田君、向こうの灯りを見てよ。」
「一つの工場だけが明かりが灯ってる。
行ってみよう。」
「あっ……あの工場は、前にお母さんが働いていたチョコレート工場だ。」
「どうもこの工場だけが稼働しているみたいだ。煙突から煙も出てるし……」
「でも、チョコレートだけの匂いじゃなさそうだね。」
中を覗くと、缶詰製造ラインが有ったり、隣の工程では全く違う織物工場で服を生産していた。
「この工場で違う業種の皆んなが集まり働いているんだね。」
「そうみたいだ……。」
僕達は工場を後にして健太の居る役場へと向かった。
すでに役場の中はガラガラで人影すら無い。
「あっ、ここが村長室だね。」
中を開けると村長室な中は沢山の人が健太の話を聞いていた。
「皆んなが力を合わせたら従業員が居なくても皆さんの物作りの技量が有れば助け合って必ず街はよみがえります。」
「分かった!昔みたいに皆んなで助け合うか!」
「宜しく頼みます。」
「あっ、裏切り者のタケルじゃないか!俺達の従業員を根こそぎ連れて行きやがって!俺達は絶対に開拓地には行かないぞ!」
僕達は蹴られながら部屋から出されようとされた。
「皆さん、辞めて下さい。
二人は私の親友です。そして今でも彼らは私達、村の仲間なんです。
すみませんが皆さん、二人とお話をさせて下さい。」
皆んなはぞろぞろと私達を睨み村長室を出て行った。
「久しぶりだ!タケルも島田君も元気にしていた?」
「僕達は元気だよ。でも、健太も大変そうだね……」
「いやっ、やっと彼らも従業員が居なくなって気づいたんだよ。
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