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「俺達は今田蓮勝を殺す計画をした。
すると、俺の前に一人の中年の男性が現れたんだ。」
「中年の男性?」
僕と健太はお互い目を合わせ島田君の話を聞き入った。
「その中年の男性はタケルって言っていた。」
「えっ……僕?それってどう言う事?」
「未来のタケルさんも僕達より十五歳離れてるから今は中年なんだよ。タケル……」
「未来の僕が中年に……見たく無い。」
「その時、タケルさんは俺に言ったんだ。
今田蓮勝を殺ろしても君の思い通りにはならないよ!って言って来たんだ。
そして、僕に手を貸してくれと……
俺は人に手を貸す事なんて嫌だったが、彼は熱く語り始めたんだ。
世界全体を変えたい!
タケルさんは俺に言ってきたんだ。
最初は馬鹿な奴が現れたと思ったが、俺はどんどん彼に惹かれていった。」
僕達は、ただただビックリするだけだった。
僕がもう一人……あの時、初めて自立村に来た時の未来の僕が島田君の前にも現れたって事なのか?
健太が突然、話し出した。
「そう言えば、警部補も言っていた……未来のタケルが何処かで生きて居るんじゃないかと……」
「すまなかった。
俺はタケルさんの海中船で自立村に入ったんだ。
そしてタケルさんは最後に言った。」
『自立村で頑張ってる自分を確認したくて自立村に行った時、森の中で合鍵を落として、蓮さんに拾われた……
蓮さんは海中船を奪い悪事を働いて元の世界までも無茶苦茶にした。
全て、僕の責任なんだ……
どうしても自立村と元の世界を僕は変えたいんだ。
島田君、僕に力を貸してくれないか……
自立村にはもう一人の僕がいる。
だから僕は動く事が出来ないが、自立村には他にも健太と言う素晴らしい奴がいるから、一緒に変えてもらいたい。』
タケルさんは自立村に入ったと同時に俺の目の前に居なくなった。
彼は自立村と元の世界を頼む!だけ言い残して海中船は消えた……
そして自立村でタケル君を初めて見た時に俺はビックリした。
これは運命だと。
そしてタケル君と一緒に今田蓮勝の志願捕獲部隊に参加したんだよ。」
だから島田君は入村名簿の中に入ってなかったんだ。
そして来たばかりだったから誰も島田君の存在を知らなかった。
だんだん島田の事が少しずつ理解して来たが何故、未来の僕は島田君の所に現れたんだろう……
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