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3.秘め事 【慕う】※
シェンバーの目に映る世界は暗闇ではない。
自分の部屋の中は把握しているから、隣の寝室に行く時も迷ったりはしない。
それでも、椅子から降りたイルマはシェンバーを導いていく。
仄暗い世界の中に、手と手から伝わる温もりだけがある。
寝室は、燭台の蝋燭に火が灯されていた。
イルマは、ベッドにシェンバーを座らせた。
「シェンは⋯⋯。シェンは、そのままでいてね」
「そのまま?」
イルマの指が、シェンバーの服の釦にかかる。一つ一つ外し、上着を脱がせていく。
絹のシャツに手をかけたところで、シェンバーはイルマの体を抱き寄せた。
「イルマ、自分で出来るから」
「⋯⋯ぼくが、やりたいんだ」
イルマは、シェンバーのシャツを脱がすと、足の間に跪いた。
シェンバーのズボンの前を寛げて、下着に触れる。そこは、先ほどからずっと勃ち上がっている。
「⋯⋯イルマ、やめ⋯⋯!」
イルマの温かい指先が、シェンバーの剛直を取り出して口づけた。
「⋯⋯!!」
小さな舌が、雁首の先を舐め、鈴口を啜る。
──どこで教わってきた⋯⋯!?
先走りが溢れるところを吸っては、必死に口に含む。
熱く包まれる感触に雁首がぶるりと震え、蕩けそうだった。あやうく弾けてしまいそうになる。
「イルマ、イルマ、待って⋯⋯」
「き⋯⋯もち⋯⋯くない?」
「咥えたまま、話すのは⋯⋯」
頼りなくぺろぺろと舐めていく拙さが、逆にたまらない。
シェンバー自身が、獰猛に膨れ上がる。
「んっ⋯⋯あ。おっきい⋯⋯」
イルマは、喉の奥まで咥え込もうとして、うまく出来ずに困っている。
やわらかいイルマの髪を捉えて、何度も撫でる。
頭を自分の股間に押しつけてしまわないように、シェンバーは必死だった。
咥えきれない竿の部分を、イルマが指で上下に扱きあげる。
「⋯⋯くっ! 駄目だ、イルマっ!!!」
シェンバーは、耐えきれずに、イルマの口の中に白濁を迸らせた。
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