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何度も抜き差しされるうちに、浅いところを指が強く押した。
体が跳ね上がり、気持ちよさに足先まで痺れる。
「もう、限界だ。イルマ⋯⋯いい?」
指が抜かれ、体が震えた。
イルマは、はあはあと息をつきながら呟いた。
「あ、あんな大きなの、入らなッ⋯⋯」
口だけでも無理だったのに。
そう言う前に、先端が押し入ってきた。
「あ! ああっ!!」
肉壁の中を熱いものが進んでくる。
痛みは、なかった。
それどころか、擦り上げられるたびに、体中に快感が走る。
イルマの中は、熱くうねっていた。
シェンバーは自分を必死で抑えながら、奥へ奥へと進んでいく。
深く奥まで突き上げては、浅く手前で腰を揺らす。
「シェン! ⋯⋯あっ! シェン!!」
あまりの気持ちよさに目の前が白くなった。
「⋯⋯やっ! も、動か⋯⋯ないで!!」
「どうして?」
「お⋯⋯かしくっ⋯⋯なるっ!」
シェンバーの額からは、汗が滴り落ちていた。
可愛らしい言葉を呟く唇を塞ぐ。
角度を変えながら、何度も引いては大きく突き上げる。
イルマがたまらず体を反らせると、力強い手で引き寄せられて、最奥まで突かれた。
たまらぬ快感に、イルマはシェンバーを知らず知らず締めつけた。
「ああああああ!」
「イル⋯⋯マ!!」
熱いものが、イルマの腹の中を満たしていく。
イルマの肉襞は、まるで全ての子種を搾り取るように脈打った。
シェンバーは、腕の中の恋人を抱きしめながら、髪を撫でる。
力を抜き切って、イルマはシェンバーにもたれかかっていた。
初めての行為なのに、イルマに負担を与えたのではないか。
夢中になりすぎた自分を密かに恥じながら、シェンバーはそっとイルマの額に口づける。
──自分から誰かを欲しいと思ったことは、一度もなかった。
今は、この手の中の温もりさえあれば、他には何もいらない。
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