4.恋情 一夜明けて ※

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「⋯⋯んっ!」 「まだ柔らかい⋯⋯」  シェンバーの指が、昨夜さんざん愛したイルマの蕾に触れる。  指先を入れれば、そこは既に柔らかくほころんでいた。  媚薬の効果は、もうわずかしか残っていないだろう。それでも、イルマの体は快感を拾い上げていた。 「あ、あああ!」 「⋯⋯もう、こんなになってる」  抜き差しすれば、淫らな水音が響く。  浅いところを責め立てれば、イルマは必死でシェンバーの体に縋りついてくる。  指を増やすたびに、耳元でイルマの甘い声が聞こえる。  シェンバーは限界寸前だった。  指を引き抜いて、イルマの入り口に熱い塊を押しつけた。  ほころんだ蕾が自分を包み込んでいく。  それだけでもう、達してしまいそうだった。  ──経験なんか何の役にも立たない。これではまるで、初めての子どもと同じだ。 「あ! あああ! シェン!」  目の前で喘ぐ肢体を貪り尽くしたい。そんな衝動が止まらない。  シェンバーの熱が、イルマの中を押し進む。  縋りつくように熱くうねった肉襞がシェンバーを包みこんだ。 「イルマ⋯⋯!」  先端で擦り上げ、浅いところをゆっくりとかき混ぜる。  奥に辿り着き、シェンバーが激しく動かすたびにイルマの腰が跳ねた。  蕩けそうな快感だけが、二人の体を支配する。  ──深く強く貫かれて、息もできない。  シェンバーの剛直がどこまでも自分を暴き、満たしていく。  イルマは感じたことのない充足を感じた。  イルマの体を抱きしめながら、シェンバーは体を屈めて唇を重ねる。  同時に、イルマの最奥まで突き上げた。  上り詰める意識の中で、熱い熱がうねりのようにイルマの中に注がれる。  ──心も体も、全てが貴方に向かっていく。  ──体の境目などなければいいのに。  お互いの熱を確かめながら、二人は一つに溶けあっていた。  太陽が高く昇っても恋人たちは深く眠っている。  指を絡め抱きしめ合う姿に、侍従たちはそっと微笑を交わした。
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