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「⋯⋯んっ!」
「まだ柔らかい⋯⋯」
シェンバーの指が、昨夜さんざん愛したイルマの蕾に触れる。
指先を入れれば、そこは既に柔らかくほころんでいた。
媚薬の効果は、もうわずかしか残っていないだろう。それでも、イルマの体は快感を拾い上げていた。
「あ、あああ!」
「⋯⋯もう、こんなになってる」
抜き差しすれば、淫らな水音が響く。
浅いところを責め立てれば、イルマは必死でシェンバーの体に縋りついてくる。
指を増やすたびに、耳元でイルマの甘い声が聞こえる。
シェンバーは限界寸前だった。
指を引き抜いて、イルマの入り口に熱い塊を押しつけた。
ほころんだ蕾が自分を包み込んでいく。
それだけでもう、達してしまいそうだった。
──経験なんか何の役にも立たない。これではまるで、初めての子どもと同じだ。
「あ! あああ! シェン!」
目の前で喘ぐ肢体を貪り尽くしたい。そんな衝動が止まらない。
シェンバーの熱が、イルマの中を押し進む。
縋りつくように熱くうねった肉襞がシェンバーを包みこんだ。
「イルマ⋯⋯!」
先端で擦り上げ、浅いところをゆっくりとかき混ぜる。
奥に辿り着き、シェンバーが激しく動かすたびにイルマの腰が跳ねた。
蕩けそうな快感だけが、二人の体を支配する。
──深く強く貫かれて、息もできない。
シェンバーの剛直がどこまでも自分を暴き、満たしていく。
イルマは感じたことのない充足を感じた。
イルマの体を抱きしめながら、シェンバーは体を屈めて唇を重ねる。
同時に、イルマの最奥まで突き上げた。
上り詰める意識の中で、熱い熱がうねりのようにイルマの中に注がれる。
──心も体も、全てが貴方に向かっていく。
──体の境目などなければいいのに。
お互いの熱を確かめながら、二人は一つに溶けあっていた。
太陽が高く昇っても恋人たちは深く眠っている。
指を絡め抱きしめ合う姿に、侍従たちはそっと微笑を交わした。
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