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「付かず離れず、10年以上やって来たね」
「長くて短くて、正に、麗が尊いと思い知るには充分すぎる10年だったよ。でね、ちょっと学習したんだよ、俺」
「どんな?」
「『意地っ張り』は損をして、『素直になれないあまのじゃく』は、恋人を泣かせるんだって」
「何それ」
「聞きたいなら、続きは俺とベッドで話そう」
もしかすると、私はずっと、この子に恋をしてたのかも知れない。
一生懸命私を口説く一也が、どうしてこんなに今日は愛おしいのか不思議だったけど。
私の人生のほとんどを、彼が埋め尽くしている。
一也は深い青い色が好きだった。
特に色に固執しないが、好きな色は深い青が好きなんだ。
私のしている青いピアスの色が理想的だと言ってたのが心に残って、私はいつもその青のピアスを付けていた。
彼の事を好きだとは思ってなかったが、彼が好きだと言ったピアスだったから、ずっと付けてた。
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