4話 大脱走

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4話 大脱走

3a7f3e30-d6f0-4bef-9d84-d627d54dd6a7 「むっ」 おっと寝ていたらしい。 俺は、ウィック軍の下っ端だ。 今日俺は、スラムで殺人で捕まった奴の牢屋の見張りをしている。 この国で殺人は、よくあることだ。 だが数日前にレスタン大臣が暗殺された。 遺体を俺も見たが首がバッサリと切られていたよ。 犯人は、逃走中。 あの厳重な警備を出し抜いて殺すなんて大した奴だ。小さな殺人なら見逃すこの国も大臣が殺されれば重い腰も上げるってもんだ。 で捕まったのが後ろに今寝てるであろう少女ってことだ。 なんでも隊長のあの槍を躱したとか。 なんでもそいつが異次元の逃亡者だとか。 けどこの牢屋から逃げれるはずないだろう。 そう思い後ろを見ると 「えっ居ない、、、いないじゃねーか!」 そう牢屋には、誰もいなかった。 「よそ見なんてだめだよ居眠りなんてもっとだめ」 後ろから声が聞こえ振り返る。 直後そのタイミングに合わせたかのように顔面にハイキックが蹴りこまれる。 俺は、避けることもできずそれを顔面で受け取る。 吹き飛び鉄格子に頭を強く打ち付けるがぎりぎり意識は、飛ばなかった。 「頑丈だね。お兄さん」 「頑丈が取り柄でここに入れたからな」 「ふーんけど他にもなにか取り柄あるんじゃない?毒に強いとか」 「さぁーな毒打たれことないからな」 そう言いながら俺は、立つ。 どうする逃げるか?いやしかしこいつを逃したとなれば最悪首が飛ぶ。やりしかないか。 「さて第二ラウンドといこうか」 俺は、立ち上がりそいつと唯一の出入り口の間に立ち持っている軍刀を構えた。 最初に攻撃を仕掛けたのは、あいつだった。 こちらを転ばすための足払い。 まだ見える速度だ。 俺は、それを避け軍刀を振るう。 相手は、軽く避けカウンターのように顔面に殴りかかってきた。 だが力が弱いからなのか軽く俺の意識を飛ばすような一撃では、なかった。 これは、倒せるかもしれない。 俺は、そう思いまた軍刀を振るう。 79d48351-8e61-461f-bb9a-e7ae6aa04313 やばい。 私が牢から脱走する為に牢によっかかっていたこいつに体に入れ込んでおいた即効性の睡眠薬を後ろからこっそり挿し込んだのだがだが私が脱出するまでの数分で起きてしまった。 効果時間は、一時間くらいと聞いていたからもっと寝ていると思っていたのに。 それもこいつ頑丈だし。私の渾身の一撃受けても気絶しないなんて多分私の攻撃をどれだけ入れてもきかないんだろう。さっきだって完璧なカウンターだったのに効かなかったし。 さてどうするか。 けれど幸い相手は男だ。 だったら 「加速(アクセラレート)」 能力を今使える100%使い距離を詰める。 そして股間に狙いをつけ思いっきり足を振りかぶり 「えいっ」 男の股間を思いっきり蹴り上げた。 「っぐ」 男は、痛みからか軍刀を手放し地面にひれ伏す。 ここだけは、どんな男も鍛えられないだろう。 「さて、、」 男の落とした軍刀を手に取り向ける。 「今から尋問をするからちゃんと答えてね」 優しい声色を作りそう言う。 「誰がお前のいうことなん、、」 「えいっ」 もう一度思いっきり股間を蹴り上げる。 「っぐっっつっっ何するんだ、、殺す気か」 「ちゃんと立場を自覚しないからじゃない、、、次言い渋ったらお前の大事なそれともさようならだな」 そう少し気取りながら軍刀をそれに向ける。 「わかったわかった言うからおねがいだ。それだけは、、、」 「ありがと、、じゃー私の持ち物のありかと此処の地図持ってるでしょくれない?」 「いやどっちも持っていないがある場所は、分かる」 「なら教えて」 聞くとどちらも押収物保管庫にあるらしい。 丁寧に場所まで教えてくれた。 余程自分の息子が大事らしい。 「ありがとじゃお礼に気絶させて上げる。」 「いやそれお礼じゃなくないか?」 「遠慮しなくていいから、、、ね」 「ね じゃねえよ」 「じゃ行くよ」 私は、能力を使い何度も何度も彼のそれを蹴った。 彼が痛みで気絶したのは、28発目の蹴りだった。 全く対したやつだった。 私は、そう思い順調に押収物保管庫への歩みをすすめる。
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