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ロン毛キツネ目の男の子は剣を振り回すのをやめ、周りを見回した。
"おい、あの女とこの男は俺を見えているようだぞ"
"あの二人は大丈夫だよ、キル。ね、ボイス"
"ヒアの言う通り、大丈夫よ。ちなみに、頭の方に座っている女性も私たちを見えてるわよ"
"そうか、お前たちが信頼している者たちならば、俺も信頼しよう"
"フロウ、キル、今まで本当にお疲れ様"
"やだぁ、プレシらしくな〜い"
"お前には似合わんぞ"
"おい、僕はいつも感謝の気持ちをだな……"
そんな会話が成されている中、岡田先生は、がんによる変性組織が不自然に小さいことを不思議がりながらも手術を進めていった。
そして、最後の一針を終えて手術は無事に終わった……。
◆◇◆◇◆◇◆◇
手術の後、程なくして麻酔が覚めた僕は痛みとの戦いだった。麻酔が切れるとこんなにも痛いものなのか。次回からはもっと侵襲の範囲を小さくしようと誓いつつ、看護師さんに痛み止めをねだった。
そして手術から二日目の夜……
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