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"ところで、みんなはどうやって僕の肩まで来れたんだい?"
僕はずっと疑問に思っていた。僕の右手は固定されていたから、指先から出て歩いて行ったのか?
七人が、コイツなに言ってんの?、みたいな表情を浮かべている。
"あのさぁ、和平"
言いづらそうに、ヒアが話しかけてきた。
"さっきさ、セサクが肩の腫瘍治しに行っていたって話したよね。ってことは、わたし達は和平の体の中を移動できるのよ"
あっ
そう言われると、確かにそうだ。
"そういうちょっと抜けているところが和平にはあるんだよな。だから、俺たちはお前を放っておけないんだよ"
タックが笑いながら話してくる。
"そうそう、わたし達がいないと和平は明菜にも振り抜いてもらえないし、ねぇボイス"
ヒアがボイスに話を振る。
"そうねぇ、和平はプライベートはポンコツだから"
そう言ったボイスが、口に手を当てて笑いを堪えている。
"プライベートだけじゃない。手術だって僕が操作しないとポンコツだろう"
いたずらっ子のような表情のプレシがいる。
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