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「骨腫瘍だな。おそらく軟骨肉腫だと思いますよ」
軟骨肉腫……
悪性の骨腫瘍……
「早めに生検しよう。本当に軟骨肉腫ならすぐ手術だ」
そっか
凝りや熱はそのせいだったのか……
でも、軟骨肉腫な、あまり、痛みはなさそうだけれど。
「清水先生、大丈夫ですか?」
浅村先生が心配そうな表情で覗き込んでいる。
「えっ、ええ。では、岡田先生、生検をお願いします。院長や事務長には僕から伝えておきます」
そのまま何となく仕事に戻ったのだけれど、何となく上の空になってしまい今日手術が入ってなくて良かったと心から思った。
生検の結果、やはり悪性腫瘍、軟骨肉腫であった。
しかも、岡田先生によれば通常の軟骨肉腫とは違った成長をしているらしい。それがいいのか悪いのかは、今はわからない。
夜になり、部屋で布団に入ると声を掛けられた。
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