尾久の栄依子ちゃんシリーズ 栄依子ちゃんのお正月

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戦前は お誕生日よりも お正月が大切でした。 年が改まると 皆、横並びに一つ年を取るという考えなのです。 坂井家では、姉、兄、妹たち5人全員が お正月には下着から服まで新品を、 お父さんとお母さんが準備して 古いものと取り換えておいてくれたのです。 女の子たちは、それが本当に楽しみでした。 藤平もワカもつましくて 自分の着るものは古い物を ツギを当てて大切に来ていましたが、 子供たちには靴下一つでも ツギの当たったものや 古くなったものは 着せなかったのでした。 ただウールのセーターだけは ほどいて蒸気を当て、 また毛糸球に戻したのち セーターをマフラーにしたり カーディガンをセーターに直したり ワカが編み直して 子供たちに着せていたそうです。 昔はモノを本当に大切に ある意味 今より、ひとつひとつを 楽しんで使ったんですね。続きます (*^▽^*)
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