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美澄には剛志という素敵な彼氏がいたけれども、美澄は自分に話しかけてくる男子生徒には愛想良く振る舞った。
だから男子生徒は美澄を見かけるといつも話しかけてきたし、朋子はそんな美澄のとなりで微笑みながら少しだけ美澄たちの会話に混ざっていた。
学校の主役は美澄で、自分はそんな美澄を引き立てている脇役だと、朋子は分をわきまえていた。
学校のアイドルである美澄は男子だけでなく、女子にも人気があった。
いつも明るく笑いながら話す美澄と友達でいることは、女子生徒の間で一種のステータスのようなものだった。
朋子は毎日、そんな美澄を見ていると、美澄が羨ましくなることがよくあった。
誰からも好かれて、ルックスも良い美澄は特別な存在だ。
それは普通の人が努力しても敵わない天性の才能だった。
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