第1話 真っ暗な世界

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第1話 真っ暗な世界

 僕はある世界にいます。ある世界とは真っ暗な世界のことです。なぜこのような世界にきてしまったのか僕にはわかりませんでした。いつからこのような世界にいるのかも僕には分かりませんでした。ひとつだけわかることがあるとすればそれは「僕が僕である」という事くらいでした。ただ今のところはそれで十分なのかもしれません。僕が僕でありさえすれば、この真っ暗な世界のこともいずれは理解することができるでしょう。仮に僕が僕であったり僕でなかったりしたら、この世界を理解するのはとても難しいことになるでしょうからね。ということで、僕はこの世界のことを知るために、この真っ暗な世界を探検することにしました。
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