Ⅰ 亡国の王子

1/9
前へ
/196ページ
次へ

Ⅰ 亡国の王子

 僕の名はマルク・デ・スファラニア。  歳はまだ若いけど、これでも一応、自分の船を持つ海賊の船長(カピタン)だったりする。  それも、エウロパ世界の国々では禁書とされる魔導書のみを専門に狙う、同業者の間でも変わり種で知られている異端の海賊だ。  なぜ僕が、風変わりな海賊〝禁書の|秘鍵団〟の船長(カピタン)となったのか? ちょっと話は長くなるけど、その経緯をここで少しお話ししょう……。
/196ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加