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十三歳の春ばぁちゃんにもらった両手で抱えるくらいの木箱。
「これはねぇとっても大事なものなの。どうしようもなく困ったときご先祖様たちはこれを使って生き延びてきたの。だからもしあなたが本当に困った時これを使いなさい」
その後ばぁちゃんはこの世を去った。
僕はこの箱を開くことはきっとないと思っていた。だって僕は基本的に困ったことしかないから。
僕は生まれつきの不幸体質なのだ。からかい、いじり、いたずら、いじめ、これが僕の日常。僕の平均値で最低値
「あぁ今日もか……毎日飽きないのかな」
そこにいたのは、不良
その言葉驚くほど似合う三人組であった。
不良一「よう!おはよう!明日の放課後いつものあそこでね?」
不良二「えぇずりぃ、おれもやらせろよぉ」
不良三「明日の番はこいつだろ。順番ぐらい守れ」
不良二「さんにんでやるひもふやそうよ!」
不良一「まぁそれは後々な。あぁそれと明日はより激しく、そしてお金も忘れずにね」
は?いつもより?金も渡して好きなだけ殴らせてんのに?僕は生に執着ないし諦めてるからどうなろうと……
でもこんな僕の人生に出てきたただのモブにやられるのか?
そんな疑問を抱きつつ恐らく最後の学校を終え家に着く。
「ただいま」
帰ってくる言葉がないことは知ってるが挨拶は人として基本だってばぁちゃん言ってたし。なんで今更こんなこと。明日が最後だからかな?
「そういえば木箱、どうしても困ったときって今かな?どうなんだろ?わかんないな?まぁ最後だし開けるか」
「確かタンスの中にしまってたよな」
その木箱自体はとても大切に保管していた。箱の中には何通もの手紙と一丁の銃そして銃弾が大量に入っていた。
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