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不良一「何言ってんだよ、どうせそれおもちゃなんだろ。そんなんでいきってんじゃねぇよ!!」
支配
「うるさいな、まぁ始めるよ。じゃぁ一発」
俺は自分の太ももに狙いを定め銃を発砲した。
「あぁぁぁぁぁあぁぁあっぁぁぁぁっぁっぁぁぁあぁぁ、ふっふっふふふふ、はははっはっは、痛いなぁ、意識飛びそうだよ」
不良は目の前の状況が理解できていなかった。ただ不良は腰が抜け立てず逃げることもままならなかった。ただわかること、次はあの銃口が自分に向くということだった。
不良一「待ってくれ、悪かった、悪かったってだから命だけは頼むよ……たずけて下さい」
安堵
俺は心から安堵した。彼は人間として当然の機能を有していたのだから。生存本能、そして罪の意識、自分の行為を悪と思ってくれたことに。
「良かったよ、お前が自分の行いを悪いと思ってくれるのなら俺もここまでしたかいがあったよ」
……
不良は声を絞り出すように尋ねてきた。
不良一「許して……くれるのか?」
「でもこれが命乞いからくるものならしょうがないから、やっぱりやらなきゃいけないな」
俺は銃口を向け引き金を迷いなく引いた。何故迷わなかったなんて決まってる。
はなから他人を撃つ気はないのだから。
「え、なんでそうなんだよ。おい、おい!嘘だろ俺が……」
ここに残されたのは一丁の銃。今は亡き男からの贈り物
「ははっ」
現場にて発見された銃には、もう込められた銃弾はなかった。
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