こおりのこびととほのおのきょじん

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 どういうことだろう。(わたし)はいつのまにかおとぎの世界(せかい)へと(まよ)いこんでしまったようだ。でもまったく()らないような世界(せかい)じゃない。なんとなく、この(こおり)(しま)のまんなかにそびえる(とう)見覚(みおぼ)えのあるような()がする。 「すみません。(きゅう)()ってもおどろきますよね。無理(むり)承知(しょうち)ですが、(ほのお)巨人(きょじん)(たお)さないと、この(しま)完全(かんぜん)()され、われわれ(こおり)小人(こびと)たちの居場所(いばしょ)はなくなってしまいます。だからあなたの(たす)けがどうしても必要(ひつよう)なのです。」  そうは()っても、(わたし)にはたして(ほのお)巨人(きょじん)(たお)せるような(ちから)があるのかしら。 「あの、(わたし)にはあいにく、なんの能力(のうりょく)も。」
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