12人が本棚に入れています
本棚に追加
「あれ?ワコちゃんは?」
これ使えるのか?という楽器や機材が雑多に転がる練習スタジオ。永遠子がいないというドラムの直弘の問いに、智志は残念そうに告げる。
「ちょっと具合悪いんだ。ま、歌なしでも音合わせはできるさ」
世理も残念そうだ。
「あの子がいるだけで私らもテンションあがるもんね。魅力あるのよね。あんたの変態もわからないでもないわ」
「あー、言っとくが永遠子は俺のだからな。そこ重要…」
はあ…とため息交じりに智志の耳を引っ張り上げる世理。
「だから痛いって、DVイクナイ!」
「あんたそういうことをねえ、愛奈ちゃんの前で…ふふ」
世理は愛奈に悪い笑顔を向ける。愛奈は真っ赤になりつつ、
「そうだよ、このシ…シスコン!あは」
最初のコメントを投稿しよう!